ごあいさつ

ご挨拶

齢多死社会を迎えるにあたって、在宅医療の需要はますます増えています。 厚生労働省が推進される地域包括ケアシステムの構築にも、在宅医療は介護、福祉との連携において重要な役割を担っています。
従来からの、かかりつけ医の先生が外来に通えなくなった患者さんに往診をするスタイルから、近年、在宅医療を専門とするクリニックも多く登場してきました。
背景としては、高齢者が病院に長期間入院することが出来なくなった、癌末期、重症、老衰の患者が病院から最期は自宅へ退院されるケースが増えており、外来の合間の対応が困難な場合も多く見られるためであり、今後も看取りの場が自宅に急速に移っていくことが考えられます。
一方で、病院勤務医や大学病院医師の在宅医療に対する理解は、必ずしも進んでいません。
在宅医療の経験のない病院医師には、「果たして在宅でどんな医療が提供できるのか」「そもそも訪問診療の適応とは」と悩まれることも多いと思われます。
在宅医療と病院医療を比較すると、質的な違いが多くあります。例えば、救う医療と寄り添う医療の違い、医師同士のチーム形成とコメディカルとのチーム形成といったところです。
在宅医療では、患者・家族とのかかわりが病院より深かったり、濃厚な医療を受けずに亡くなっていく終末期高齢者の自然な姿など、病院では得られない経験ができます。
そして多くの医師が経験するのは、在宅という環境の治癒力ともいうべきものもあります。
東京大学では、その関係者やOB、OGに、在宅医療のリーダー的存在の方が多数います。 その資源を有効に統合し、このような、在宅医療の良さと限界を、病院勤務医、特に今後の在宅医療を担う若手医師に伝える仕組みが必要だと考え、ネットワークを作りました。
平成25年7月より会合を重ね、現在6回(分会1回を含む)開催、医師を始め、医学生、病院ソーシャルワーカー、クリニック医療事務など、多職種の方々の情報交換、交流を広げています。  
今後も職域を越えて、地域で過ごすことを支える仲間が増える会にしてまいりたいと思います。そして、病院医療と在宅医療の違いを分かった上で、その患者にとって何が一番ふさわしいかを考えられる医師が増えるよう、将来在宅医療、地域医療を志す若手医師が増えるようにと、心より願っています。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

山口 優美

山口 潔

組織概要

組織名 東大在宅ドクターズネット 事務局
代表 山口 優美(康明会荻窪クリニック)
住所 〒113-0033 東京都文京区本郷3-43-8-901
電話番号 090-5544-6111(携帯)/03-6715-1516(FAX)
メールアドレス yumioko-tky@umin.ac.jp
yumitch19740415k@docomo.ne.jp

 

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